福島の春を駆け抜ける「桃の里マラソン」
今回ご紹介するのは、福島県伊達市で毎年春に開催されている「伊達桃の里マラソン」です。筆者がこの大会に出場したのは2014年。当時、地元・湘南以外の市民大会にも興味があり、選んだのがこの“桃の町・伊達”でした。
規模は決して大きくはないですが、その分、地元の温かさや自然の美しさを感じられるマラソン。この記事では、その体験をもとに、大会の魅力や見どころをご紹介していきます。
大会の基本情報(2025年参考)
- 開催地:福島県伊達市
- 開催時期:毎年4月中旬ごろ
- 種目:10km、5km、3kmなど(年により変更あり)
- 特徴:のどかな田園風景を走る市民マラソン
実際に参加してみた体験(2014年)
私が参加したのは2014年の大会で、10kmの部でした。スタート地点は地元の運動公園のような場所で、受付や会場の雰囲気も落ち着いた“町のイベント”といった印象。
走り出すと、視界の先にはのどかな田園風景が広がり、春風が心地よく吹いていました。コースは全体的にフラットで走りやすく、マラソン初心者でも無理なく楽しめると思います。
驚いたのは沿道の応援。市民大会にしては多くの方が出ており、子どもたちやお年寄りが声援を送ってくれて、本当に励まされました。
桃の町ならではの魅力
大会名に「桃の里」とあるように、会場の雰囲気やグッズにも桃がたっぷり登場します。
- 参加賞:桃のロゴマーク入りのタオルやTシャツ
- 販売品:地元産の桃や桃加工品
- 景色:桃の木が並ぶ農園の横を通ることもあり、のどかさ満点
給食は特別な印象は残っていませんが、風景と空気感に癒されました。
伊達市と大会を選んだ理由
私が「伊達桃の里マラソン」に参加したのは、全国47都道府県でそれぞれ一つずつ大会に出場してみたい、という目標を立てたのがきっかけでした。
福島県の大会を探していた際、目に止まったのがこの「桃の里マラソン」。まず名前がユニークで、さらにロゴマークがかわいらしく、走る前からなんだかワクワクしたのを覚えています。
参加前後のエピソード
大会前日は現地に前泊。伊達市は小さな町ながら、春の柔らかな空気に包まれた穏やかな雰囲気で、静かに心を整えられました。宿の方にも「明日頑張ってね」と声をかけてもらい、あたたかい気持ちになったのを覚えています。
大会当日、受付や会場案内などには地元の高校生が多数ボランティアとして参加していて、一生懸命な姿が印象的でした。自分も高校生の頃こんなふうに地域に関わる機会があったら良かったな…とちょっと羨ましくも思ったものです。
大会後は、会場近くの販売コーナーで福島名産の桃のジュースや饅頭などを購入し、お土産にしました。地元の味とふれあいに、旅ランの良さを改めて実感できた大会でした。
アクセス補足
伊達市へは、東京から新幹線と在来線を利用して約2時間30分〜3時間ほど。福島駅から伊達市まではバスやタクシーの利用が便利です。
会場周辺は駐車場の数が限られているため、公共交通機関の利用が推奨されています。大会当日は臨時シャトルバスが運行されることもあるので、事前に大会公式サイトでの確認をおすすめします。
マラソンに旅を添えて──読者へのひとこと
「伊達桃の里マラソン」は、ただ記録を狙うだけでなく、地域の温もりや風景を心に刻める大会です。
この記事を読んで少しでも興味を持っていただけたら、次の春に“桃の町”でのマラソン体験を旅の予定に加えてみてはいかがでしょうか?
あなたの「走る旅」が、もっと楽しく、もっと思い出深いものになりますように。
この記事を書いた人:芦原 真司(あしはら しんじ)
湘南・大磯を拠点に活動する旅ラン作家。地域密着のマラソン大会や観光スポットを、自らの体験を通して紹介しています。
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