那覇マラソン2019体験記|地元応援と悔しいリタイアの記録

マラソン大会レポート
那覇マラソンと沖縄の風景

那覇マラソン2019|完走できなかった悔しさと忘れられない景色

「全国の都道府県で一つずつ大会に参加する」──そんな目標を掲げていた私は、沖縄代表として那覇マラソンにエントリーしました。2019年、冬の沖縄。南国の景色とともに、自分の限界に挑戦するつもりでした。

この大会を選んだ理由は明確でした。他の大会とは一線を画す、美しい完走メダル。琉球ガラスのような透明感ある素材でつくられたそのデザインに惹かれ、「いつかこのメダルを手にしたい」と思っていました。

那覇マラソンの概要

那覇マラソンは毎年12月の第1日曜日に開催され、沖縄県那覇市を中心に、南風原町・与那原町・西原町などを通るコースで行われます。参加者は毎年2万人以上。沿道の声援が熱く、沖縄らしい温かい雰囲気に包まれた人気の大会です。

コースは那覇市街をスタートし、いくつかの町を巡りながらアップダウンを繰り返し、最終的に奥武山陸上競技場を目指します。

スタート〜29km地点までの記憶

当日は天気の移り変わりが激しく、雨が降ったかと思えば一気に晴れたりと、コンディション調整が難しい日でした。それでも序盤〜中盤は順調に進み、沿道からの応援に何度も励まされながら走りました。

エイサーの演舞や、三線の音色、地元の人々の「がんばれ〜!」という方言交じりの声援。沖縄ならではの文化が随所に感じられ、「走っていて本当に楽しい」と思える大会でした。

しかし、29km地点でリタイア──

29km地点、長い坂を下りきったところで関門車両に追いつかれました。実はこの頃には、エネルギー切れで脚が動かなくなっていました。

冬とはいえ沖縄は気温も高く、思っていた以上に消耗が激しい。そしてもう一つ、私にとっての誤算が給食の少なさでした。空腹と暑さが重なり、走り続ける気力が失われていきました。

関門車両に追い越された瞬間、レースの終わりを悟りました。あの時の悔しさと、ほんのわずかな未練の入り混じった感情は、今でも忘れられません。

それでも魅力あふれる那覇マラソン

悔しさはありつつも、那覇マラソンは本当に素晴らしい大会でした。沖縄の青い空、熱い応援、文化的な演出。リタイアしたにもかかわらず、「また戻ってきたい」と思わせてくれる雰囲気がありました。

大会後、私は首里城を訪れました。まだ完全復元される前の姿でしたが、歴史を感じる場所で少し心が癒されました。その後、食堂でゴーヤチャンプルーを食べて、ようやく沖縄の「食」も体感できました。

次こそは完走を──

次に那覇マラソンへ出るときは、補給の準備を万全にして臨むつもりです。ジェル、塩分タブレット、エネルギーバーなどを携帯し、暑さ対策もしっかり行う。

あの美しいメダルは、今でも頭の中で輝いています。次は笑顔でゴールし、実際にその手で受け取ること。それが今の私の目標です。

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この記事を書いた人:芦原 真司(あしはら しんじ)
湘南・大磯を拠点に活動する旅ラン作家。全国のマラソン大会に挑戦し、実体験をもとに地域の魅力を伝えています。

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